RPDL4プリンタをLinuxで使う
Ricoh IPSiO SP4000
業務用レーザープリンターで、 少し前から安売りされていています。HP複合機の調子悪くなってきたため物色していたのですが、Linuxでも使えるらしいことが分り、購入しました。少し前から動かしていたのですが、今回年賀状印刷で設定を見直しました。RPCS, RPDL 4をサポートしていますが、Postscriptは未サポートです。Linuxで動かすことに関しては、リコーのドライバ配布もあるために楽観視していたのですが、色々と問題がありました。
私のマシンにインストールされているGhostscript 7.07 では、RPCSも RPDLの未サポートです。古いシステム(FedoraCore1)のため新しいGhostscriptも動きませんので、リコーからドライバを取ってきます。しかしながら、これは、Debian向けということで、Ghostscript-ESP(gs-esp)というもので、通常?のGhostscriptとは互換性がありません。そのため/その上、同梱されているバイナリは動作しませんでした。
そこで、幾つか道が考えられます。
- GhostscriptにRPDL 4のドライバを追加する。
- gs-espを追加する。
まず、素性の良い(1)をやってみました。色々と拾ってきてコンパイルします。RPSL4対応ができたように見えるのですが、少なくともこのプリンターでは印字できません。なにやらエラーが表示されるだけです。
それで気を取り直して(2)でやってみます。リコーの配布物はgs-esp_7.07.1-rpdl4.tar.gzで、ソースパッチとバイナリ(不動)、PPDファイルが入っています。そこで、gs-eps-7.07を取ってきて、リコーのパッチを当ててビルドすることに。
コンパイルすると日本語関係のパッチが足りなくて?色々エラーが出ます。この辺りは強引に直して、とりあえず進めます。最後の libpng 関連のエラーは、古いlibpng.so.3をリンクさせれば出なくなります。(ln -s libpng.so.3 libpng.so)
後は、CUPS の設定(PPDファイルをコピーしてcupsconfigを起動します)すれば動くようになりました。PPDはリコーのものでOKです。とりあえずprintcap にも rp=ipsio で追加します。
さて、こうして作成したgs-espは、SP4000の印刷はできるものの、Ghostscriptとしては駄目駄目になってしまいました。article9.psなどを表示できません。仕方ないので、/usr/bin/gsは元々のGhostscriptに戻します。新しいgs-espは違う名前(gs-esp-rpdl)でインストールしました。この場合、PPDファイルのパスを合わせて変更しておきます。
結論
レーザープリンタを買うなら、Postscript対応のものに限ります。(因みにIPSIOも4010以降は PS サポート)。昔、CanonやXeroxのLIPSやらESC/P対応プリンタで苦労したことを思い出しました。これはLinuxだけの話ではなく、Windowsでも、OSが新しくなったときにドライバーが提供されなければ同様の苦労が待っています。それにしても、Postscriptのライセンス料金はそんなに高いのかなぁ。